名古屋帯について思うこと

袋帯の略式とも言われる名古屋帯ですが、準礼装に使われることもあり、後の再利用も多くされました
袋帯が礼装用の帯で、二重太鼓を作る帯であるのに対して、袋帯の場合は短めで一重太鼓結びにする帯の名前です。
普段着に利用されることが多く、染め帯が主なのですが、後に織物でも作られるようになって、こちらは準礼装としても使用できる帯です。

 

短い帯で手軽に結べることから、昭和初期頃に普及しましたが、着物の着られることに減った現代では、中々締める事も少なくなったと言えるでしょう。
お茶事などのお稽古事の着物に用いられることは現在でも多いでしょうが、普段着としての名古屋帯は日常では見ることが減ってしまったようです。

 

昭和の中頃などには、まだ普段着が着物の人も多く(特にお年寄り)名古屋帯はそういった方々には、日常でも欠かせない帯だったわけです。この頃の正月の親戚への訪問などの略式の礼装は、小紋の着物に名古屋帯を合わせて羽織を着る、と言うのもが多く見られ、未婚の女性の振袖とは一線を隔した落ち着きのある装いとなっていました。

 

日常で使う帯でしたので、使うほどに柔らかく身体にフィットするようになり、締め具合の良くなっていく帯という事でしたから。使わなくなった後の再利用、リサイクルでも活用でき、小物などに変身して長く使われもしました。元々帯の素材と言うのは、締めるという事を前提に織られていますので、大変に丈夫です。それが使い込まれて柔らかくなっていった布地は、帯としての寿命を終えた後も、様々な形で活用されていったのです。

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